ファーウェイ新製品に超高性能カメラ 光学産業が活性化するか

人民網日本語版 2019年03月28日13:29

北京時間の26日午後9時、華為(ファーウェイ)はフランス・パリにあるパリ マリオット リブ ゴーシュ ホテル & カンファレンス センターでスマートフォン新製品「P30」シリーズを発表した。最上位モデルの「P30 Pro」はライカ・クアッドレンズカメラを搭載し、超高感度カメラ、屈曲光学系望遠カメラ、超広角カメラ、赤外線TOFカメラなどの機能を搭載している。

ファーウェイの消費者向け端末事業部門の余承東最高経営責任者(CEO)は発表会の会場で、「P30シリーズの超高性能カメラつき携帯電話はカメラ技術の基本ルールを根本から塗り替えた」と述べた。

ファーウェイの公式説明によると、P30シリーズは超高感度センサーと屈曲光学系望遠カメラを組み合わせた最初の携帯電話になる。ライカ・クアッドレンズカメラのシステムにはプロ級の光学特性とズーム能力が備わり、4千万画素のメインカメラ、2千万画素の超広角カメラ、800万画素の屈曲光学系望遠カメラ、赤外線TOFカメラの4つのカメラがある。屈曲光学系望遠カメラは光学式5倍ズーム、ハイブリッド10倍ズーム、50倍ズームに対応する。

これまでに携帯電話産業チェーンで明らかにされた情報によると、このメインカメラのモジュールにはソニー製「IMX607 CMOS」センサーが搭載され、画素数は3800万画素という。

実際、光学式ズーム技術は今年の各携帯電話ブランドメーカーが注目する研究開発の方向性だ。

今年初めに行われた世界最大の携帯電話見本市モバイルワールドコングレス(MWC)で、OPPOは最新のハイブリッド光学式ズーム技術を発表した。屈曲光学系望遠カメラの設計の最大の優位性は携帯内部のコンバージョンのための空間を省けることで、ズームレベルを保証しつつ薄型の外観を保つことができる。屈曲光学系望遠カメラは他のカメラよりコンバージョンに必要な部品が多く、光学センサー、フィルター、モーター、レンズセット、プリズムなどの部品があって、超高倍率ズームが可能になり、プリズムはモジュールの増量空間になる。

天風証券が発表した報告書によると、カメラモジュールの産業規模は2018年の271億ドル(1ドルは約110.6円)から24年は457億ドルに成長する見込みだ。17年のカメラモジュールの出荷量は52億1千万個で、前年比45.5%上昇した。市場浸透率を5%と仮定すれば、カメラモジュール市場の複合年間成長率を9.1%として計算すると、屈曲光学系望遠カメラは20年に4億点の規模、モジュールの単価が約400元(1元は約16.5円)に達する見込みで、ここから市場規模は1500億元に達すると推計される。川下の携帯電話産業は発展ペースがゆっくりだが、規模は非常に大きく、上昇の可能性もある。ただ産業の抱えるリスクとしては、この屈曲光学系望遠カメラの量産体制が予想したほどスムーズに進んでいないこと、価格と良品率に問題があり出荷と販売に影響を与えるとみられることだ。

プリズムの主要メーカーには舜宇光学科技、利達光電、水晶光電、亜州光学などがある。水晶光電がかつて相互連動型プラットフォームで明かしたところによると、同社のプリズム製品は携帯電話の屈曲光学系望遠カメラに応用され、現在は小ロットで出荷しているという。利達光電は中国トップレベルのプリズムサプライヤーとして舜宇の供給チェーンに参入する予定で、既存の産業チェーンから考えてモジュールの単価は10元になる。華為P30の今年の出荷台数は3千万台を超え、光学式10倍ズームのモデルが3分の1を占めるようになり、産業はファーウェイに牽引されて急速に浸透・成長するものと期待されている。

また、筆者の調べによると、滙頂科技はファーウェイP30シリーズへ画面下指紋認証、アクティブマトリクス式有機ELを独占的に提供する。

価格をみると、P30の6G+128Gモデルの海外販売価格は799ユーロ(1ユーロは約124.5円)、P30 Proの8G+128Gモデルが999ユーロ、8G+256Gモデルが1099ユーロ、8G+512Gモデルが1249ユーロとなっている。(編集KS)

「人民網日本語版」2019年3月28日

  

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