世界最大の航空機メーカーである米ボーイング社の予測によると、中国は日を追って高まり続けるレジャー・ビジネス市場のニーズに対応するため、今後20年間に航空機7690機を新たに購入する見通しという。米紙「USAトゥデイ」(電子版)の報道を引用して中国日報が伝えた。
中国における航空機需要に対するボーイング社の最新の推算は、2017年時点での推定データを6.2ポイント上回っており、同社が制定する「2018年中国市場の展望」に組み入れられた。
ボーイング社マーケティング担当副社長のランディ・ティンゼス(Randy Tinseth)氏は、「中産階級の数が増え続けるにつれて、中国市場のニーズが高まっている。過去10年間で、中国における中産階級の数は倍増し、今後10年でさらに倍増するだろう」と述べた。
また、ボーイング社の予測によると、中国が新たに購入するとみられる航空機7690機のうち、6千機以上は中・短距離用のナローボディ機で、残り約1620機はワイドボディジェットとなる見込み。予測が現実のものとなれば、中国航空業が保有するワイドボディジェットの数量は、現在の3倍に増えることになる。
新たに購入する7690機の総額は1兆ドル(約112兆円)を上回るとみられる。ボーイング社プレス担当のトッド・ケリー(Todd Kelley)氏は、「中国は今や、世界第2の航空機市場となった。今後10年以内に世界トップとなるだろう」との見方を示した。
中国は、エアバスとボーイング、世界2大航空機メーカーがシェア争奪にしのぎを削る重要な市場となっており、中国新型ビジネス旅客機市場において優勢を勝ち取るべく、両社とも躍起になっている。
だが、ボーイングにとって、問題は依然から存在している。ブルームバーグは、「中国市場でボーイングはエアバスをずっとリードしてきたが、その差は微々たるものだ。中国政府がビジネスジェットに関し米国に対する報復関税措置を発動すれば、現在の優位性が危うくなる可能性が高い」と指摘している。(編集KM)
「人民網日本語版」2018年9月17日
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