日本でネコが愛される理由は?
ネコは日本で飼われている多くのペットの一種であるにもかかわらず、なぜネコはこれほどの経済効果をもたらすことができるのだろう?これは、日本の文化におけるネコの地位と関係がある。
日本には元々ネコは生息していなかった。しかし、奈良時代に、経典をネズミから守るため、僧侶たちが中国からネコを持ち込んだ。当時、ネコは非常に貴重な存在で、皇室の関係者しか飼うことができず、ネコは「権威」の象徴となった。
その後、明治時代に、ネコは一般家庭でも飼われるようになり、多くの人の悩みの種だった、ネズミが食料を食べるという問題もほぼ解決された。そして、ネコを飼うのがブームとなった。そして、リズムの速い現代社会において、しっぽが短くなった日本のネコは「ペット」というだけでなく、「家族」、「友達」として扱われるようにさえなっている。あるトーク番組の司会者は、「ネコに夢中になるというのが日本の現代社会の象徴になっている」と語ったことがある。
日本人がネコに夢中になるのには4つの原因がある。まず、ネコが人の心を癒してくれるからだ。リズムの速い現代社会において、冷たい人間関係が特徴となり、人と人のつながりが薄くなっているため、多くの日本人が孤独や苦痛を感じ、「癒し」を求めるようになっている。たくさんのペットの中でも、ネコはおっとりとしていて、何とも言えないかわいさがあるため、日本人にとってはたまらない「癒し系」のペットとなっている。その独特の習性やかわいい仕草などが、多くの人をほっこりした気持ちにさせている。
次に、日本人の民族的心理や民族性もネコ文化の形成に一役買っている。ある学者は、「日本の文化は我慢や従順を崇め、細かい部分のちょっとした違いにさえ、慎重に目を止めるよう、社会では求められる。そのような重圧にさらされる環境において、気ままで、自由なネコは、自然と日本人に心から愛される存在になっている」と分析している。
3つ目に、のんびりとし、だらけているネコの姿も日本人の心を癒している。日本の街中では、多くの人が行き来している所で、地面に転がり、のんびりしているネコをよく見かける。その周囲の環境とのギャップに、リズムの速い生活の中で不満を抱いている人や田舎生活にあこがれる人の心を癒している。
最後に、ネコは華奢で、上品、優雅であるため、日本人の好みにマッチしている。そして、ネコのかわいい外見も、日本の「かわいい文化」にぴったりとマッチしている。(編集KN)
「人民網日本語版」2017年8月23日
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