映像プロダクションとして合同会社カンヌを設立したり、大学で映画講座を聞いたり、サンプル作品を作って投資者を募集したり、カンヌに行ってポスターのサンプルを提出したりと、この「モキュメンタリー」を通して、視聴者は映画を製作する流れやカンヌにノミネートされるまでの流れを知ることができる。また、プロの映画人へのインタビューのシーンもあり、カンヌでは個性的な映画、新鮮味ある表現手法などが特に重視されることを知ることもできる。
同ドラマで山田は、「カンヌで賞を取ることが目的なんて、利益のためだけに映画を作っている」と非難する声にも直面する。カンヌで何度も賞を獲得している河瀬直美監督は、「作品を作る時に、賞を取ることを考えて作ったことはない」と率直に話す。同ドラマで、山田は投資者の不足や脚本の準備不足、映画製作の面での経験不足などの問題に直面し、熱い気持ちだけでは不十分である様子が描かれている。
製作過程では「うまくいくとき」と「うまくいかないとき」があるという不安定な状況で、この作品が本当にカンヌで賞を取れるかは分からないが、山田が一生懸命、純粋に映画製作に向かう姿は見る人の心を打つ。河瀬監督の作品の撮影終了後、山田は狭い校内の天文観測室に静かにこもり、自分を出し切って役を演じたことを振り返って涙を流す。河瀬監督の「映画が私の魂にまで入ってこそ、私の人生はもっとリアルになる」という言葉の通りだ。
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