11月に入って日露関係は突然盛り上がってきたようだ。共同通信社の報道によると、日本の世耕弘成経済産業相がこのほど訪露した。少し前にはロシアのマトビエンコ上院議長が訪日し、安倍晋三首相と会談した。人民日報海外版が伝えた。
■経済協力の意図は領土にあり
「日本が経済協力を推し進めるのは、ロシアに利益を与え、日本の経済力を見せ、南クリル諸島(日本名「北方四島」)問題で譲歩を引き出して、北方領土問題を一挙に解決し、平和条約を締結することを望んでのものだ」。外交学院国際関係研究所の周永生教授は人民日報海外版の取材にこう語った。
日本経済新聞の報道によると、早くも10月13日の「日露戦略対話」で日本はロシアの注目する安保関連の課題について対話することで、領土交渉の環境を整えることを望んでいたようだ。
経済協力の背景として、領土こそが日露が長年注目してきたテーマだ。長年の論争の下、双方は一定の譲歩をした。日本経済新聞の分析によると、日本政府の基本方針は四島の帰属問題を解決した後に平和条約を締結するというものだ。四島が日本に属するということさえ確認できれば、実際の返還の時期や形態は柔軟に対応するという戦略だ。
中国社会科学院日本研究所外交研究室の呂耀東室長は「領土問題において、ロシアは先に平和条約を話し合う必要があり、平和条約の締結と南クリル諸島問題はリンクさせないと考えている」と指摘した。
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