小さな山になっている荷物、鳴りやまない電話、引っ切り無しに荷物を取りに来る大学生……。じっくりと観察しなければ、煙台大学(山東省)の総合商店の片隅にある宅配便の支店が他の支店とは少し違うことに、多くの人は気づかないだろう。新華網が報じた。
そこには市内の地図もなければ、荷物の受付・配達の報告表もなく、連絡業務用のソフトも使われていない。そして、棚の後ろにある机に置かれているパソコンからは英スタンフォード大学の英語の公開授業の動画が流れている。荷物を取りに来た学生はその音を聞いて、「宅配員のお兄さんがそれを見ているの?」と驚く。
動画を見ているのは山東省出身の譚超さん(32)で、宅配業者の支店の店長。その日、荷物の配達の手配が全て終わると、空は美しい夕焼けとなっていた。譚さんは店を閉めて、パソコンを開き、たくさんの本の中から分厚い古典籍を選んで、北東アジアの資料を調べ始めた。そして、数百年前に高麗、モンゴル、中原が親善を保っていたことについて研究していた。
譚さんのもう一つの顔は、吉林省の延辺大学歴史学部の博士課程の学生だ。
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