輸出の減少は鈍化したが、情勢は依然として悲観的だ。輸出先の国・地域をみると、日本の9月の対米輸出は同8.7%減少し、7カ月連続で減少した。対中輸出は同10.6%減少して7カ月連続の減少、対アジア輸出は同8.4%減少して12カ月連続の減少だった。
日本の各方面の分析によると、これは主にグローバル経済の低迷と関係がある。劉補佐研究員は、「グローバル貿易の低迷は、目下、世界各国の貿易が直面する共通の問題の1つに過ぎない。また日本の自動車産業の生産ラインは大部分が海外に移転し、日本国内の生産構造が調整されたことも重要な原因だ」と指摘する。
▽海外M&Aで利益
日本は10月の製造業購買担当者指数(PMI)も発表した。10月は51.7で、9カ月ぶりの高い水準となった。
野村證券金融経済研究所の桑原真樹シニアエコノミストは、「最新のデータにより、日本の輸出が好転し始めたことが確かめられた。世界の製造業の活動が回復しつつある」と指摘した上で、「7~9月には、日本の実行ベース輸出額は前期比1%増加した。これは日本の第3四半期(7-9月)の経済成長にとって積極的なシグナルだ。年内に日本経済は徐々に回復し、輸出増加率は回復するとみられる」と述べた。
だがこうした見方に懸念を抱く人は多い。財務省の関係者は、「日本は石油の輸入に大きく依存しており、原油価格が昨年秋の水準に戻りつつあるので、財務省による安価な石油価格のコントロールが日本の輸入に与える影響はまだしばらく続く見込みだ」と話す。
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