上海師範大学中国「慰安婦」歴史博物館の開館式が22日に行われた。「慰安婦」制度の生存者の様々な寄贈品を公開展示する。現時点で大陸の被害者で存命の女性は19人しかいないという。新華網が伝えた。
過去数十年間に研究者が調査して得た日本軍慰安所跡地の各種遺品、研究者からの寄贈品、被害者が提訴のため訪日した際に使用したパスポート、被害者が海外で公聴会に出席した際の証明書などが博物館に収蔵されている。
中国海南省と韓国の「慰安婦」被害者2人は現場で苦難の経験を語り、日本政府に謝罪を求めた。
上海師範大学中国「慰安婦」問題研究センターの蘇智良センター長は慰安婦問題の研究に20年以上携わってきた。蘇氏は中国各地で研究を経て確認された慰安所を地図にして博物館内に展示している。蘇氏によると、当時慰安所は千カ所に上り、上海だけでも149カ所あった。文献と調査によると、当時各国の女性40万人が性奴隷となり、その半分が中国人だった。現在、大陸の被害者で存命の女性は19人しかいない。
2014年に、中国、韓国などは国連教育科学文化機関(ユネスコ)に資料を提出し、「慰安婦の声」事業の「世界記憶遺産」登録を申請した。「慰安婦の声」世界記憶遺産登録申請国際事務局の申恵秀氏は「日本側の妨害は増しているが、それでもわれわれは歴史資料をしっかりと保護し、利用して世界の平和的発展のために貢献すべく努力している」と語った。(編集NA)
「人民網日本語版」2016年10月24日
このウェブサイトの著作権は人民日報社にあります。
掲載された記事、写真の無断転載を禁じます。
Tel:日本(03)3449-8257
Mail:japan@people.cn