パパマッサタ・ディアク氏
世界アンチ・ドーピング機関(WADA)の授権によって今年1月に発表された調査報告によると、ラミーヌ・ディアク前会長の2人の息子、パパマッサタ・ディアク氏と独立コンサルタントのハリール・ディアク氏、およびラミーヌ・ディアク前会長の個人弁護士はずっと、IAAFの「非公式・違法」な影の権力者として幅を利かせていた。
もう一方の当事者である東京五輪組織委員会は、五輪招致に成功する前後に、この闇口座に複数回送金したとみられる。だが、組織委員会はこれについて「一切関与していない」という立場を明らかにしている。また、同組織員会の広報チームが出張のため1週間不在にしており、コメントできないとしている。
今回明らかになった賄賂スキャンダルについては、電通も関与しているとの疑いが持たれている。同社とIAAFは、2029年までの独占スポンサー契約を締結している。なお、契約期間を2029年まで延長したのは、ラミーヌ・ディアク氏がIAAF会長職を去る直前のタイミングだった。