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汪婉・駐日大使夫人が「相互理解の重要性」と題する講演

人民網日本語版 2016年05月11日08:59

在日本中国大使館友好交流部参事官を務める、汪婉・駐日大使夫人。みなかみ町日中友好交流協会の入内島一崇会長。みなかみ町の温泉街「宝川温泉」。みなかみ町の温泉街「宝川温泉」。
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対中国友好団体である群馬県みなかみ町の日中友好交流協会は8日、年度総会を開催し、在日本中国大使館友好交流部参事官を務める、汪婉・駐日大使夫人が招かれ「相互理解の重要性」と題する講演を行った。 人民網が報じた。

みなかみ町日中友好交流協会の入内島一崇会長、みなかみ町の岸良昌町長、群馬県日中友好協会の中村紀雄会長、みなかみ町日中友好交流協会の深津卓也副会長、みなかみ町日中友好交流協会の鈴木潔州事務局長など約100人がこの講演会に参加した。

2014年5月に設立されたみなかみ町日中友好交流協会は対中友好団体としては比較的若い団体で、そのメンバーには、現地の旅行業者や中小企業の経営者、宗教関係者などがいる。汪夫人は公演の中で、「近年、中日関係は新たな課題に直面している。日本の大都市以外の地方都市は人口の減少や経済活力の不足などの問題に直面している。みなかみ町日中友好交流協会の創始者らはどのように中日関係を改善し、中国の発展の力を借りて、地元経済の活力を強化するかを模索する中で、日中友好交流協会を設立し、中日友好交流事業を展開している。同協会の設立は地元自治体のサポートを得た」と語った。

また、日本経済の発展にとって中日観光交流が非常に重要であることを指摘。日本メディアの報道を引用して、「2015年、訪日外国人観光客の数は1973万人で、その消費総額は3兆4000億円だった。同数字は日本の自動車部品の輸出額に相当し、観光業は日本経済の柱の一つとなっている。うち、中国人観光客の消費額が40.8%を占め、最多だった。しかし、みなかみ町を含む日本の地方都市を訪問する外国人観光客はそれほど増加していない。みなかみ町は景色が美しく、温泉之郷として知られる。さらに多くの観光客を迎え、地元経済が発展することを願っている」とした。

そして、「観光産業は、『平和産業』でもある。経済発展を牽引するだけでなく、さまざまな国の人同士の交流も促進する。顔を合わせた交流は民間の相互理解を深め、互いに信頼関係を築くことにつながる」とし、観光産業の弱い一面として、「平和な地域にしか存在しない産業。中国人が日本訪問を避ける原因には2種類考えられる。まず、11年に起きた東日本大震災のような大規模な自然災害。もう一つは、中日関係の極端な悪化」と指摘した。12年、日本政府が釣魚島(日本名・尖閣諸島)の『国有化』を進め、領土問題に発展した際、中日関係は国交正常化以来最大の局面を迎えた。そして、日本を訪問する中国人観光客が大幅に減少し、中日両国の各分野の交流や日本の観光関連の業界に大きなマイナスの影響を及ぼした」と語った。

汪夫人は「自然災害は予測できないが、安定して良好な中日関係を保てない点についてはその原因を探すことは可能だ。日本政府の対中国政策には『両面性』があり、それが中日関係に悪影響を及ぼし、訪日中国人観光客の減少につながる可能性もある。昨年の訪日中国人観光客は約500万人に達した。これは、中日両国の努力の結果。しかし、日本政府は中国人観光客を日本に呼び込む一方で、政治、安全保障の分野では、中国に対して封じ込め対策を取っている。これは、改善中の中日関係にとって損害となる可能性がある」と指摘した。

また、「近年、『中国脅威論』が日本で高まり、それを利用して戦後の日本の平和発展の道を変えようとする人もいる。それは、アジアの平和と繁栄に悪影響を及ぼす。中国が発展するにつれ、中国関連の要素が少しずつ日本人の日常生活に入り、中国製の商品が日本人の衣食住と関係するようになり、日本の一般市民は安くて高品質の商品を使うことができるようになっている。中国の発展は日本にとって『脅威』なのか、それとも『チャンス』なのか日本人は自身の体験に基づいて判断すべき」との見方を示した。

そして、「中国の改革開放が進展する中で、日本は中国に示してくれた大きな助けは忘れてはいけない。戦後のアジアは、日本の発展を各国の共同発展の機会としてきた。どの国も、発展のためには、世界、特に隣国と互いに利益を分かち合う関係を保つことが必要で、隣国の発展を『脅威』と見なすのではなく、自国のチャンスと見なし、共に進歩していくべき」とした。

その他、「民間交流は中日関係を改善する上で非常に大切。特に中日関係に困難に直面した際、中日の民間友好団体が積極的に各種交流活動を展開し、両国の国民のために顔を合わせて交流する機会を作ったり、両国国民の相互理解を促進する点で大きな役割を果たした」と語った。

入内島一崇会長はあいさつの中で、「中日両国は、2000年以上にわたる交流の歴史の中で、戦争もあったが、友好交流もあった。日本は、中国から宗教や文字、文化を学び、このような友好交流の中で、民間人が大きな役割を果たしてきた。みなかみ町は小さな町で、協会も大きな事はできないかもしれないが、昔の人と同じように、中日平和友好交流のために貢献していきたい」と語った。

本州中部の群馬県で最大の面積を誇るみなかみ町は、東京から160キロの位置にあり、新幹線で1時間ほどで行くことができる。みなかみ町は、山や河がたくさんあり、河川としては日本最大級の利根川の源流があり、温泉やスキー場も多数ある。 (編集KN)

「人民網日本語版」2016年5月11日

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