日本銀行(中央銀行)は今月14日と15日に金融政策決定会合を開き、現在の年80兆円規模の資産買い入れを維持すること、民間の金融機関の超過準備預金に対する0.1%のマイナス金利政策を維持することを決めた。「国際商報」が伝えた。
これまでと違い、今回はマイナス金利について「資産運用商品はマイナス金利の対象にしない」との方針が打ち出された。日銀の黒田東彦総裁はこれまでずっと当面のマイナス0.1%の上にさらなる預金金利引き下げの余地があるとしてきたが、今回の「小細工」は日銀の「自信のなさ」の現れであることは間違いない。効果の限界がますます明らかになってきたアベノミクスでは、苦境を抜け出すことが難しくなっている。
▽アベノミクスの効果薄れる
日銀が今年1月にマイナス金利政策を突然うち出すと、期待されたような世帯消費と企業貸出の活性化にはつながらず、反対に市場の動揺と国民の懸念を呼び起こした。実際のところ、日銀はこれまでずっと個人消費、企業の賃金引き上げや投資拡大を奨励する措置を推進してきたが、効果は非常に限定的だった。
南開大学日本研究院の劉雲研究員は取材に答える中で、「アベノミクス全体としての効果はすでに衰退の兆しがみえており、昨年下半期は2四半期連続で日本の国内総生産(GDP)がマイナス成長になり、昨年第3四半期(7-9月)はプラスに修正されたものの、修正後の予想では第4四半期(10-12月)の経済成長はやはりマイナスに陥る運命から逃れられないとされた」と述べた。
データをみると、日本のGDPは昨年第4四半期に前年同期比1.1%減少し、GDPの60%を占める個人消費は同0.9%減少した。今年1月の輸出は同12.9%減少し、7年ぶり最大の減少幅を記録し、4カ月連続の減少にもなった。