中国科学院が発表した情報によると、中国宇宙科学シリーズ衛星の初号機、暗黒物質粒子探査衛星「悟空」が3ヶ月間にわたる軌道上での試験を順調に完了し、17日に使用機関に引渡された。同衛星は天球の3分の2のスキャンを完了し、急ピッチでデータ分析を進めている。年末には第1陣となる科学成果が公表される見通しだ。新華社が伝えた。
中国の暗黒物質粒子探査衛星は2011年末にプロジェクトが立案され、昨年12月17日午前8時12分に「長征2号丁」ロケットによって、地球から500キロ離れた予定の軌道に打ち上げられた。同衛星は3ヶ月間にわたり軌道上での試験を行った。4大観測機器「プラスティック・シンチレーター・ストリップス検出器(PSD)」、「シリコン-タングステン追跡/変換器(STK)」、「ゲルマニウム酸ビスマス・カロリメーター(BGO)」、「中性子検出器(NUD)」は機能・性能が安定し、衛星が受けたすべての指示を正確に実行した。衛星と地球間の情報伝達もスムーズで、計画されていた試験内容をすべて完了した。衛星の各種技術指標は、予想値に達し、一部はこれを上回った。
同衛星は3月17日までに軌道上を92日間飛行し、4億6000万個の高エネルギー粒子を探査し、天球の3分の2のスキャンを終えた。昨年12月20日に同衛星の初のデータを受信してから、衛星地上サポートシステムは494周分のデータ(約2.4TB)を受信し、計41種類、計11万606(約5.5TB)の科学データ製品を形成した。
同衛星は軌道上を3年間運行する予定で、1−2年目は主に宇宙探査を行い、3年目は1−2年目の観測結果を踏まえた上で、定点スキャン探査を実施する。(編集YF)
「人民網日本語版」2016年3月18日