伝説上の霊獣「麒麟(きりん)」が彫り込まれた南京産の石を見付け、感極まる南京民間抗戦博物館の呉先斌館長
「石の証言-偽りの平和の塔」と題する写真展が11月28日から1週間、南京民間抗日戦争博物館で行われている。日本・宮崎県の日中友好運動懇談会と同博物館が共催する同写真展では、宮崎県宮崎市の平和台公園に位置する「八紘之基柱(現在の名称は平和の塔)」が建造されたいきさつが紹介されているほか、礎石となっている石が中国から略奪されたという事実を明らかにしている。「抗戦大講堂」と題する講演会では、日中友好運動懇談会の来住新平(らいじゅう・しんぺい)代表が、宮崎県の河野俊嗣知事が最近、南京から略奪された石は返還すべきとの見方を示したことを明らかにした。南京日報が報じた。
返還要求を日本メディアが大きく報道
「平和の塔」は、1789個の切石が礎石として使われており、うち370個が海外から略奪されたもので、うち238個が中国から略奪されたものだ。「平和の塔」は、実際には日本の軍国主義が武力を誇示し、世界制覇したいという野心から建造した塔で、軍国主義色が非常に濃い。
10月25—28日、同館の呉先斌館長を団長とする「2015年南京市民平和の旅代表団」が宮崎県を訪問。「平和の塔」も見学し、南京から略奪された石4個を探した。また、宮崎県官庁を訪れ、河野知事に対して、書簡で石の返還を求めた。
同訪問は、日本でも大きな反響を呼んだ。来住代表は、日本の主要メディア十数社の報道を紹介し、「宮崎県だけでなく、日本全国に影響を及ぼし、多くの日本国民が『平和の塔』が建造された歴史に注目した」と説明した。