河野知事が「返還」の意向示す
11月27日、日中友好運動懇談会の代表団が南京入り。来住代表は、同日夜に、ホテルで日本共産党宮崎県議会の議員を務める弟の来住一人 ( かずひと )氏と電話し、同日の会議で「借りたものでも返さなければならない。なら、略奪された石を使って建設されたのなら、それを返還するのは当然ではないか」と河野知事に質問したところ、「返還すべき」との答えが返ってきたことを明らかにした。
来住代表によると、この発言は、呉馆長が宮崎県官庁に書簡を渡し、記者会見で当局から得た回答とは本質的な違いがある。記者会見では、派遣された知事の代表の回答であるのに対し、27日の議会での発言は、全て録音され、記録されている。知事は、どの発言に対しても責任を負っているのだ。この発言を聞いた日本民主党議員も「石の返還の助けになる」と期待を膨らませているという。
「返還にはまだ時間必要」
講演終了後、ある市民が「南京の石はいつ返還されるのか?返還にはまだどんな障害があるのか?」と質問。来住代表は、「返還には時間がかかる。まだ、第一歩に過ぎない。県知事が返還すべきとの見方を示したものの、法的手順を進めなければならず、議員の投票による可決も必要。ただ、今の状況からして、この方法での返還の可能性は低い。それでも、日中の平和を愛する人々が協力し、粘り強くやって行くなら、必ず良い結果になる。私は自信がある。これも、南京で写真展や講演会を行う意義」と答えた。
「人民網日本語版」2015年12月3日