国家国防科技工業局が発表した情報によると、中国の新たな「国家核緊急マニュアル」が発表されてから初となる、国家級原発事故緊急対応総合演習(コードネーム「神盾2015」)が、26日午前に成功裏に実施された。人民網が伝えた。
今回は国家級・省級・原発運営部門による合同演習となった。国家核緊急協調委員会の27部門が演習に参加し、同時に9つの国家核緊急専門技術サポートセンター、10の救助部隊および部隊関連の救助力が動員された。広東省は救助力と一部の市民を動員。約1900人が実践演習に参加した。
今回は原発の放射性物質が一定量排出され、重大原発事故が発生したという緊急事態が想定された。国家級核緊急対応機構、省(自治区、直轄市)級核緊急対応機構、原発運営部門が共同で指揮をとり、協議を行い、屋外の救助活動、情報発表などの緊急対策を実施した。「原子力事故の早期通報に関する条約」に基づき、国家原子力機関が国際原子力機関に状況を報告するシミュレーションを行った。
中国は9つの国家核緊急専門技術サポートセンター、25の国家級核緊急救助部隊を設置しており、放射線の観測、空の観測、海洋観測、気象観測、放射線の防護、核緊急対策、方針決定・支持、医療救助など核緊急対応専門分野を網羅している。国家級・省級・原発運営部門による核緊急対応体制を整えており、国家核緊急対応システムの整備、核緊急対応の前向きな発展を促している。(編集YF)
「人民網日本語版」2015年6月29日