中国人民銀行(中央銀行)は17日、7日物リバースレポの落札金利を10ベーシスポイント引き下げた。ある国有商業銀行のトレーダーはこれを「強力な政策的シグナル」とコメントしている。金融機関の外国為替資金残高は2月も縮小傾向を継続し、中央銀行は、通貨供給の増加を迫られている。市場では、預金準備率の引き下げや金利の引き下げの予想を高めている。証券日報が伝えた。
中央銀行は17日、公開市場での7日物リバースレポを実施したが、金額は先週11日よりさらに少ない200億元(1元は約19.2円)にとどまった。今年1月22日から始まったリバースレポ・オペでは一日の取引額の最小となった。落札金利は前期より10ベーシスポイント引き下げられ、3.65%となった。17日のリバースレポの満期規模は350億元だったため、資金の純回収額は150億元となった。
アナリストによると、7日物リバースレポの発行が縮小されたのは、IPO応募に伴う資金の凍結が大量に解除され、資金バランスが改善されたためと考えられる。7日物リバースレポの落札金利の引き下げは、資金の金利の適度な下落を引き続き誘導し、融資コストが高いという問題のさらなる解決をはかろうという中央銀行の意図を表すものだ。
19日には、公開市場でさらに250億元のリバースレポが満期を迎える。中央銀行は少量のリバースレポを継続する見込みで、小規模な資金の純回収の傾向が続くものと見られる。
前述のトレーダーによると、中央銀行が自ら7日物リバースレポ落札金利を引き下げたことには、市場の資金の金利の下落を誘導しようという意図があるが、市場の資金の金利下落を本当に実現するには、通貨供給を増加させてこれと連携させなければならない。革新型の通貨政策ツールを使って通貨供給を増加させ、預金準備率や金利の引き下げを促すなどの措置である。