上海証券取引所の総合指数は16日に3400ポイント台に落ち着いたものの、17日も上昇傾向が続いて一気に3500ポイント台に突入し、約7年ぶりの高値となった。上海・深セン両証券取引所を合わせた取引高は再び1兆元(1元は約19.5円)を突破し、創業ボードも初めて1千億元を突破した。分析によると、経済ペースは鈍化したものの、政策による経済活性化の取り組みへの期待が高まり、「全面的なブルマーケット」が徐々に共通認識となっているという。「新京報」伝えた。
▽両市場とも上昇局面が再現
両取引所の取引高が再び1兆元を突破して1兆1172億9400万元に達した。創業ボードの取引高も1010億元に達して、初めて1千億元の大台を突破したことが注目される。
ボードをみると、民間用空港、港湾の水上輸送、プロジェクト建設などに関連した銘柄が上昇率の上位に並び、低下したのはインターネット関連銘柄だけだった。両市場ともに上昇局面が再現され、90近い銘柄がストップ高となり、6割以上の銘柄が上昇した。
16日にはA株の上昇ぶりが人々を驚かせた。両会(全国人民代表大会と全国政協会議)の閉幕からわずか2日後の取引日に、総合指数は100ポイント以上値上がりし、重要な整数の大台を続けて2つ突破した。先物取引大手の一徳期貨有限公司の郭士英チーフエコノミストは、「A株の継続的上昇には戦略的な必然性がある。当面の国内外の経済環境の下では、国内の金融政策のさらなる緩和と財政政策の積極性の強化は避けられないものであり、株式市場は改革のメリットや好材料となる各種政策に近い場所にいる」と話す。
中国国際金融有限公司の王漢鋒アナリストは、「17日はA株にとって記念すべき日だ」という。英大証券有限責任公司の李大霄チーフエコノミストは、「A株はついに7年にわたる弱気市場という苦境から完全に抜け出した」と話しつつ、「前回の強気市場に比べ、今の市場は規模が異なるし、流通の割合も異なり、取引のメカニズムや国際的環境も異なる。これからのA株は激しく上昇することは難しく、分化という特徴もはっきりしていく」とも指摘する。
▽4千ポイントが次の重点に
今後の市場の動きについて、プライベートエクイティファンドの関係者は「一馬平川」(馬が駆け回ることのできる広々とした平坦な大地)のたとえで説明する。「前回のブルマーケットでは、3400ポイント付近に1兆元を超えるリスクのある銘柄が集まり、3478ポイントという重要ポイントを突破すると、(一馬平川のような)真空地帯に入り込んだ。次の重要ポイントは4千ポイント付近になるとみられる」という。
王アナリストは、「投資家の情緒ということを考えると、すでに興奮状態にある。その次はバラバラだった資金が大挙して市場に流れる状況が出現する。今後は市場の動きが拡大し、短期的には予測不可能性が高まることになる。こうした状況の中で、市場には往々にして軒並み値上がり、急騰、急落、取引高の拡大といった状況が現れる。投資家は一方では短期的な資金の市場への流入がもたらす軒並み値上がりの恩恵を受けるが、同時に市場の変動にも備えなければならず、細かい動きを把握し、勝ち取った成果を守るようにし、半ば醒め半ば酔った状態でいなければならない」と話す。(編集KS)
「人民網日本語版」2015年3月18日