品質管理の厳格さだけにあるのではない。船舶や航空機など大きなものから、衣類のファスナーなど小さなものまで、「メイド・イン・ジャパン」はほとんどあらゆる分野に浸透している。デジタルカメラ市場のシェアの90%は日本が握っている。世界のファスナーの半分は吉田工業のYKKファスナーである。光学部品ならニコンやキヤノン、エレベーターなら三菱や日立、テレビ中継機器ならソニーと、人々がほぼ毎日接する機器の多くに日本製品は入り込んでいる。
「メイド・イン・ジャパン」はさらに、ほかでは代替できない強みも誇っている。東日本大震災の際には、日本国民に大きな被害をもたらしただけでなく、世界各地の通信業界やスマート家電、半導体材料を用いるその他の機器のメーカーにも影響が出た。世界の37%の半導体生産設備と66%の原材料供給を占める日本の生産力が急激に下がったためである。これと似ているのは、iPhoneのサプライチェーンの一つとして、「メイド・イン・ジャパン」が全サプライチェーンのコストの34%という割合を占め、ほかの地域をはるかに上回っていることだ。これができたのは、コア技術を握っているからで、例えばiPhone新機種が出るたびに注目されるカメラはソニー製である。
関連する分野のコア技術を握っているからこそ、日本の製造業が巨大な影響力を持つようになったのだ。(編集MA)
「人民網日本語版」2015年3月11日