米国のブルームバーグ社は22日、「5つの特徴が、中国が『世界の工場』に別れを告げ、世界の重要な資本・需要供給源になりつつあることを明らかにする」と題する記事を掲載し、新たなかじ取りの下で、中国は閉じられた国有経済モデルから開放型の市場経済モデルへ移行する長期的なモデル転換の過程にあるとの見方を示した。このほど発表された統計データによると、中国はすでに米国に次いで国内総生産(GDP)が10兆ドル(1ドルは約118.2円)に達した国であり、このため中国の経済モデル転換の過程は世界に甚大な影響を与えることは間違いないといえる。次の5つの特徴から、中国が今、「世界の工場」に別れを告げ、世界の重要な資本供給源および需要供給源になりつつあることがうかがえる。中国日報網が伝えた。
(1)経常収支の黒字が徐々に減少
長年にわたり輸出が輸入を大幅に上回っていたことから、中国には巨額の経常収支の黒字が積み上がっている。そこで長らく「人民元は安すぎる、中国人は米国人の飯のタネを奪うつもりだ」などといった理由なき批判の声が上がっていた。だが現在では、中国の経常収支の黒字がその経済の総生産量に占める実際の割合は2%を下回り、世界金融危機以前のピーク時の10%強にははるかに及ばなくなっている。
(2)外貨準備が減少
中国の輸出主導型の成長モデルがもらたした副作用は外貨準備の急増で、昨年の一時期には4兆ドル前後に達したが、その後は小幅に減少している。中国政府は現在、外貨準備資金のより着実な用途を探しており、たとえば国内企業の海外進出を支援する、海外業務を開拓する、海外での合併買収(M&A)を展開する、などがあり、米国債の購入だけとは限らない。また中国人民銀行(中央銀行)は外国為替市場や最近出現した資本の流出現象への関与をやめ、これは中国の外貨準備の規模はピーク期をすでに通り過ぎたことを意味するとも考えられる。