(3)外資系企業の直接投資導入国から対外投資国への転換
中国はこれまでずっと外資系企業の投資を吸い寄せる磁石のような存在であり、世界の企業は争って中国に投資し、製造業が経済の急成長を後押しする中国市場でパイの分け前にあずかろうとしてきた。その後、外資系企業の投資熱が徐々に低下し、過剰な生産能力が中国企業の海外進出を促すのにともない、今年の中国の対外投資規模は外資導入規模を上回る見込みだ。
(4)豊富な低コスト資金
ドイツ銀行のグローバル戦略家のサンジーブ・サンヤル氏は今月発表した報告の中で、「中国経済の投資牽引型の成長モデルからの転換は、低金利の資金を世界中に蔓延させる可能性がある。現在の中国国内の投資額が世界の総投資額に占める割合は26%だが、1995年はわずか4%だった。過剰な生産能力と人口高齢化が国内投資の減少を招き、大量の余剰の資本は勢い国外に向かうことになる。中国経済の規模の大きさを考えると、その資本流出の規模も相当大きなものになり、世界の主要中央銀行が金融引き締め政策を採っても、中国から流れてくる資本の規模は世界の長期資金コストを引き下げるのに十分だ」と指摘した。
(5)中国のアウトバウンド観光客数が急増し巨大規模に
30年前には海外を旅行する中国人は少なかったが、14年はのべ1億人を突破した。苦境の中でもがく欧州、韓国、日本の経済にとって、中国人観光客の存在が一定のサポートを提供するものとなっている。(編集KS)
「人民網日本語版」2015年1月28日