百度最高賞は李氏が10年7月に創設した賞で、百度では最もグレードの高い奨励賞となっており、シニア・ディレクタークラス以下の「平社員」に贈られることが多い。100万ドルもの賞金はこれまでに国内ネット企業が一般社員に支給した賞金としては過去最高額でもある。
▽なぜ? 科学技術企業は技術者に高額の賞金
百度はこれまでの考え方を改め、優れた社員に高額の賞金を支給することにした。というのも、14年の業績が好調だったからだ。従来のパソコンでの検索事業では360の挑戦をはねのけて1位の座を獲得し、新興の分野であるモバイル事業の業務量もシェア50%を突破し、モバイル事業の営業収入は業界全体の36%を占め、いずれもトップに立った。こうした好材料が重なり、百度の株価は過去1年間で倍になった。
また李氏は「技術こそがすべてのライバルを上回る決定的な力になる」と堅く信じており、「百度はより多くの経費を充てて、研究開発への投資を拡大する」と話す。
賞金の支給状況から考えると、科学技術企業では販売より技術に重きが置かれている。業界関係者は、「技術は人が中心だ。これまでに百度はパソコンの検索技術で成熟を迎え、今は技術の飛躍という壁に直面している。百度は音声検索と画像検索のアプリケーションを早急に必要としており、ビッグデータの人工知能を支える基礎的技術が大規模な商用化への臨界点にあり、高額の賞金で技術者を奨励することが必然的な流れになる」と話す。
華為も技術研究開発を重視する企業で、同社の社員も手厚い報酬を受け取っている。13年初めには125億元の賞金を出しており、社員数14万6千人(11年現在)で割ると、一人あたり平均約8万5千元の賞金を受け取ったことになる。(編集KS)
「人民網日本語版」2015年1月27日