トヨタ中国法人の役員は、「当社に不足しているのは、上層部のゴーサインだけだ」と述べた。メキシコも同じような状況となっている。
◆沈黙の3年
トヨタは2012年より、販売台数で1位を維持しながら、世界で完成車の生産能力拡大を停止していた。
しかしその後、トヨタは中国市場の利益減、レクサスの中国での不調、世界的なリコールといった一連の問題を迎えた。トヨタの世界市場における規模と利益が回復する中、管理層は拡大のアクセルを踏み直し、新たな生産能力を建設する時期が来たと考えるようになった。
VWもこのほど、年間販売1000万台の仲間入りを果たし、2014年の世界販売台数を4.2%増の1014万台に伸ばした。そのうち最大市場である中国の販売台数は、368万台に達した。トヨタは昨年の世界販売台数を発表していないが、その生産台数は1032万台の目標値に接すると見られる。販売台数については不明で、VWとの差が縮まる可能性が高い。
VWの猛追に直面したトヨタは、再び拡張に着手したが、これは一種の対応策と見られている。自動車市場の競争は今後さらに激化し、世界最大の自動車メーカーの王座争いも白熱化するだろう。
「チャイナネット」2015年1月16日