▽中国は世界の投資・貿易局面を書き換えている
経済力の高まりにともない、中国は今、世界の投資や貿易の局面を書き換えている。ネイスビッツ氏は、「中国経済の発展がグローバル資本の投資局面を書き換えているだけでなく、中国が提唱するアジア・太平洋自由貿易圏や『1ベルト、1ロード』(シルクロード経済ベルト、21世紀海上シルクロード構想)といった地域の枠を越えた経済貿易発展モデルも実質的な成果を収めており、新しい国際経済貿易局面における創造者となっている。2005年から2013年にかけて、中国が世界で行った対外投資額は6880億ドル(1ドルは約118.7円)に上った。そのうち『中国-アフリカ-中南米トライアングル』は南方圏経済ベルトにおける最重要の同盟関係となった。現在、中南米で建設中のインフラプロジェクトのうち、中国の投資額は5千億ドルに達する。03年以降、中国の大手銀行は中南米に860億ドルの資金を貸し出しており、米州開発銀行(IDB)や合衆国輸出入銀行の合計を上回った。また中国は中南米諸国にとって最大の債権国でもあり、ベネズエラだけで500億ドルを貸し出している。16年をめどに中国は欧州連合(EU)を追い抜いて中南米にとって2番目の経済パートナーになる可能性がある」と述べた。
これと同時に、中国は10年に米国に代わりアフリカ最大の貿易パートナーとなり、13年の中国・アフリカ間貿易額は2千億ドルに達した。ネイスビッツ氏は、「中国・アフリカ貿易額は過去12年間で21倍以上増え、100億ドルから13年は2100億ドルに増加した。中南米とアフリカ諸国は中国のグローバル化によって貿易上の最も大きなメリットを獲得した国だ」と指摘した。
またネイスビッツ氏は、「長年にわたる詳細な研究の結果、中国の発展が世界経済の局面を書き換えている壮大な青写真が明確に浮かび上がってきた。アジア、アフリカ、中南米という3つの経済ブロックは、中国を着実で厚みや深みのある紐帯として、ますます強大化する南方圏経済ベルトを形成しつつある。これまでは西側の外にあった国や地域が、たとえばアジア、アフリカ、中南米の国が、複数の中心をもった世界の新たな経済の中心になりつつあり、グローバル経済の戦局を様変わりさせつつある」と強調した。(編集KS)
「人民網日本語版」2015年1月14日