作家を探し、テーマを決めて絵本を開発することから、制作・マーケティングPR・著作権の輸出にいたるまで、蒲蒲蘭は、設立以来ずっと、中国の優れたオリジナル絵本を探し求め、発掘してきた。さらに、日本のベテラン絵本編集者を顧問として招聘し、中国人の絵本編集者の育成に努めた。石川総経理は、「国家たるもの、本物の絵本文化を築き上げなければならない。そのためには、国内で制作されたオリジナル絵本が必要不可欠だ」との見方を示した。
蒲蒲蘭が制作した中国オリジナル絵本には、味わいと現代性が融合した「悟空、乖!」のほか、氷心作「小橘灯」、魯迅作「風筝」「百草園から三味書屋へ」、朱自清作「荷塘月色」などの国内古典作品が揃っている。このほか、老舎の「北京の春節」もこのほど、中国を代表する絵本画家のひとりである于大武氏の挿絵入りで出版された。
中日関係に不穏な波風が立っているこの数年、蒲蒲蘭が出版した「平和」をテーマとした絵本も広く注目されている。たとえば、南京と長沙に膨大な被害をもたらした抗日戦争について描いた「迷劇・秦淮河:一九三七」「火城一九三八」の2冊の絵本はいずれも、中国オリジナルの作品だ。
戦争をテーマとした本が、子どもの読み物として相応しいかということに疑問を抱く人もいる。だが、石川総経理は、「子供に平和について語ることは、極めて難しい。だが絵本には国境はない。いつの日か、中国のオリジナル絵本が世界に飛び出し、世界レベルの絵本の創り手となる日が来ることを願っている」と希望を明かした。(編集KM)
「人民網日本語版」2015年1月12日