だが中国の株式市場の長期的な見通しに明るい見方を持つ報道も多い。米紙「ウォール・ストリート・ジャーナル」は5日、アジア太平洋地域の株式市場の株価指数の多くは、製造業の低迷などを受け、勢いに欠けた新年の取引開始となったが、中国の株式市場は例外だったと報道した。中国の株式市場は昨年、世界トップの上げ幅を記録した。だが2008年の金融危機以前と比較すれば、中国の株式市場、とりわけ一部の株式は当時の最高水準にまで到達してはいない。
ロイター通信は、中国経済は調整期にあるものの、株価指数の上昇は、現実に先行する心理的な要素を反映していると指摘する。株式市場の活況は、中国経済の現実の成長に先行して起こった。このことは、中国経済の直面する危機が挽回しようのないものだと考えている人は少なく、長期的な見通しは明るいとの判断が支配的であることを示している。
「フィナンシャル・タイムズ」も、2015年は、中小の輸出型メーカーに比べると、大型国有企業やエネルギー概念企業、大型建設や金融サービス業などにかかわる株式が資本投資先として注目を受け、上昇が期待できるとの見方を示している。
国際会計コンサルティング機構「プライスウォーターハウスクーパース」は5日、中国で今年、新規株式公開(IPO)のリズムが加速するとの見方を示した。上場企業は約200社、資本調達規模は1300億元前後に達し、上場企業数と資本調達総額は昨年に比べて6割増加する見込みとしている。
エコノミストの万喆氏は、中国の株式市場は今年、安定を保ちながら上昇すると予想する。投資者が改革に対して自信を持つことができれば、資本市場に対しての自信も高まる。中国の経済改革と転換の結果は今年半ばに見え始め、下半期には一層明らかになる見込みだ。(編集MA)
「人民網日本語版」2015年1月7日