米ウォール・ストリート・ジャーナル(電子版)は10月20日、「中国製スマホ、日本電子機器メーカーを潤す」と題する記事を掲載した。内容は下記の通り。
中国のスマホブームは思いもよらないものに支えられている。それは、日本の部品メーカーだ。
小米科技、レノボ・グループ、ファーウェイなどの新興スマホメーカーは、高性能、低価格の製品で、スマホの巨人である米アップルや韓国サムスン電子のシェアを切り崩しつつある。これらのメーカーの製品の大きな部分(金額ベースで最大50%)は、村田製作所やTDKといった日本の企業が作っている。ディスプレー、Wi-Fiモジュールのほか、エネルギーを蓄える小さなセラミック・コンデンサーといった部品だ。村田製作所の責任者は、「これらの部品の需要は拡大している」と話した。
日本の停滞気味な電子産業において、部品の販売は明るいとは言えない。中国のスマホ市場は世界最大となり、前年比19%のペースで伸びている。中国のスマホ市場の寄与は大きい。
同国のスマホには、1台100ドル未満の製品もある。低価格のスマホは部品の金額も少ないことを意味するが、専門家によると、日本のサプライヤーが中国ブランドに提供する部品の比率は、通常の場合アップルやサムスンを上回る(最新版iPhoneの部品コストの3分の1、サムスンはそれ以下)。
中国メーカーは海外市場への進出に伴い製品の格を上げており、日本製部品の調達量を拡大している。ZTEの携帯電話事業の責任者は、「当社はハイエンド機にシャープのディスプレイ、ソニーのカメラモジュールなどを搭載することを検討中だ」と明かした。
半導体のローム、日本電産、京セラなどの部品メーカーがある京都は、中国スマホ産業の繁栄の最大の受益者だ。本社を東京に置くTDKは、「今年4-6月の中国スマホメーカー向けの売上は50%増となった」と述べた。日本のロボットメーカー・ファナックは2014年度の売上予想を29%、利益予想を26%引き上げた。ジャパンディスプレイは、2014年度の中国スマホメーカー向けの売上が約2倍増加すると予想している。
「チャイナネット」2014年10月23日