上海で開催中の第17回上海国際映画祭で、最優秀作品賞「金爵奨」を競い合うコンペティション部門の審査委員を務める岩井俊二監督(51)は、「今でも、17、8歳の時の感覚を思い出す。永遠に『若い監督』の状態を保ちたい。もし、心も50歳であれば、青春映画を作ることはできない」と語った。青年報が報じた。
32歳だった時に旗を振った「Love Letter」(1995年)のヒロイン藤井樹が「今、50歳だったら?」という質問に、岩井監督は少し考え込んでから、トレードマークの長い髪を触りながら、「藤井樹は母親になっているだろう……。藤井樹を演じた女優の中山美穂に会っても、20年前と何も変わっていないと感じる。同作品で、老人の役を演じた役者は当時既に50歳だった。つまり、私ももう老人ということ。45歳の時から、年を取ったと感じるようになった」と静かに語った。純愛映画を得意とする岩井監督も、今では中年男性となり、長い髪には白髪が交じるようになっている。それでも、「年を取らないようにすればいい。もちろん、本当の意味でそうすることは不可能だが、心が老けるのは止められる。私の精神年齢は28-33歳くらいで止まっていると思う」と笑顔で語った。