第17回上海国際映画祭「日本映画週間」代表団団長を務める女優・中野良子がこのたび、最新日本映画11作品を携え、映画関係者らとともに上海入りした。新華網が伝えた。
「主演映画『君よ憤怒の河を渡れ』が人気を博したことで初めて中国に来て以来、あっという間に35年がたちました。今回ですでに76回目の訪中になります。そのうち、上海に来たのは約40回ぐらいでしょうか」。中国で広く知られる日本人女優、中野良子は、上海花園飯店の部屋でこう語った。
中国では、ほとんどの人が中野良子のことを知っている。しかも、中野良子のことを、本名ではなく、映画「君よ憤怒の河を渡れ」の役名で呼んでいる。同映画が中国で公開されたのは、中国の改革開放が始まって間もない頃で、他にも数多くの日本映画が公開された。長い髪をなびかせ、上品できりっとした美しさを持つ「真由美」は、中国の人々に「現代に生きる日本人女性像」として非常に深い印象を与えた。高倉健と中野良子の共演シーンは、今でも中国の映画ファンの語り草となっている。
中野良子は中国について、「今回、中国に来て感じた最も大きな変化は、中国の方々の表情に笑顔が増えたことです。しかも、みなさん、とても礼儀正しく、親切」として、「改革開放から35年間、中国社会は急速なスピードで発展し、大きく変化しました。中国の世界に与える影響力も増しています。ただ、中国の発展は速すぎます。毎回、来るたびに驚かされています」と語った。
中野良子は、1つの信念を抱き続けているという。それは、日中両国のそれぞれの国民が互いに理解しあい、相互に交流することで、より深いコミュニケーションと交流が生まれるというものだ。日中両国の文化は似ているところもあれば、似て非なるところもある。しかし、互いに思いやって、理解しあえさえすれば、よりよい交流を持つことができると考えている。