10日に開かれた、北京・天津・河北および周辺地域の生態都市環境システムのソリューションプランに関するシンポジウムにおいて、北京市発展改革委員会委員の劉伯正氏は、「北京市は高汚染・高排出の企業と産業を移転するのではなく、その場で淘汰し、撤退させる」と表明した。国際商報が伝えた。
北京市は企業に対して、「高汚染・高エネルギー消費・高水資源消費」業界からの積極的・自主的な撤退を奨励している。北京市はこのほど、同奨励政策に関する意見を発表し、小規模のセメント・製紙・化学工業・鋳造・捺染、電気めっき、板ガラスといった7つの重点撤退業界を発表した。
北京市は年初、汚染物質排出費の基準を引き上げ、価格のレバレッジ効果により企業の技術改良の拡大、エネルギー消費の削減を促した。北京市は今後さらに税目や汚染物質排出費などの経済的な手段、排出基準の引き上げなどにより、首都の発展段階および首都機能に合致しない企業の、現地での淘汰・撤退を推進する。
国家発展改革委員会環資司副巡視員の馮良氏は、「北京・天津・河北の環境問題は、環境収容力が崖っぷちに立たされていることを示している。産業のアップグレード、環境対策の強化、生態空間の拡大を実現することで初めて、同地区の発展の基礎を固めることができる」と指摘した。北京市環境保護局大気汚染総合対策・調整所長の李立新氏は、「大気は流動するものであり、北京の高汚染企業が河北省・山西省・内モンゴル自治区などに撤退したとしても、そこから生まれる汚染物質は地域内で流動する。長期的に見ると、北京・天津・河北省および周辺地域の大気汚染問題を解決するためには、地域共同の汚染防止、環境保護基準の統一化が必要になる」と分析した。
同シンポジウムの出席者は、大気汚染の改善には政府・企業・金融の協力が必要であり、河北省や山西省なども関連する環境保護基準を引き上げるべきと指摘した。基準の「窪地」は、往々にして立ち遅れた生産能力の集約を引き起こす。(編集YF)
「人民網日本語版」2014年6月16日