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嫦娥3号が月面着陸までに8日間月を周回する理由

2日1時半、嫦娥3号を搭載した長征3号Bロケットは西昌衛星発射センターから打ち上げに成功した。

 月探査機「嫦娥3号」は6日、月周回軌道に入った。月はもう目と鼻の先にあるのに、なぜ月面着陸までに8日間も月を周回する必要があるのか?新華網が伝えた。

 中国航天科技工業集団の楊宇光研究員によると、これはまず月面着陸の時間と地点によるものだ。月面の昼ごろの高温下では、嫦娥3号は最小活動モードに入る。高温になる前に月面探査車と着陸機の分離を完了するため、嫦娥3号は午前中に着陸しなければならない。この時間上の制限のために、嫦娥3号は数日間飛行する必要がある。次に、嫦娥3号はすでに月面から100キロの高度に達したとはいえ、着陸予定地点である「虹の入り江」の軌道面にはまだない。既定時間に予定地点に着陸するためには、8日前後の周回飛行が必要となる。

 この8日間、嫦娥3号は休んでいるわけではなく、充電、軌道調整などを完了しなければならない。関連作業はいずれも高い精度が求められ、多くの時間を費やすものとなる。

 44年前のアポロ11号は月周回軌道に入ったわずか1日後に月面着陸を実現した。同じく月を周回してから着陸するまでの時間に、これほどの違いがあるのはなぜか?

 楊研究員によると、アポロ11号は「静かの海」を着陸地点に選び、月周回軌道に入ってすぐに静かの海の軌道面に到着した。また、午前中に着陸する必要もなく、時間選択にゆとりがあった。アポロは精確な軌道測定に多くの時間を費やすのではなく、軌道調整を繰り返すことで精度上の欠陥を補った。こうした選択の結果、アポロは軌道調整に必要な大量の燃料を積んでおり、科学機器を最小に押さえざるを得なかった。

 嫦娥3号とアポロの最大の違いは無人か有人かだ。楊研究員によると、アポロの月着陸船は宇宙飛行士の活動を長時間支える能力はなく、月面活動終了後、離陸して司令船とドッキングするために、月周回から月面着陸までの時間は2-3日以内に抑えなければならなかった。時間が長すぎるとドッキングが難しくなるし、そもそも当時搭載していた物資ではそれほど長い月面活動を支えることはできなかった。(編集NA)

 「人民網日本語版」2013年12月8日

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