中国の平和の主張、大国間に支持が広がる
2013年の国際情勢は全体的に平穏だったが、一部地域で動揺があった。世界の大国間の相互抑制が強まり、冷戦は起きず、武力戦争はなおさらに起きなかった。各国の角逐は政治化、多元化、地域化へと向かい、4つの大きな特徴を呈した。(文:劉宝莱・元中国人民外交学会副会長、中国国際問題研究基金会理事、元駐中東中国大使。環球網掲載)
(1)国連安保理の役割が重視された。西側を含む各大国は重大な国際問題の処理、特に主権国家に対する軍事介入において、国連安保理の枠組みと手続き、安保理の承認をより重視して、国内の民意および国際世論の圧力に対処するようになった。
(2)国際道義上の高みに立つことを一層重視するようになった。気候変動、自然災害、麻薬密売、人身売買、テロ、化学兵器、核兵器など人類の生死存亡に関わるグローバル・ガバナンスに、各大国は争って参画し、立場を明らかにし、提言を行い、国際的な発言力を積極的に争った。各国の見解は一様でなく、措置も全てが同じではないが、全体的には協力姿勢を示し、国際的責任感と人道主義を体現した。
(3)各国が駆引きし、外交で闘うとともに軍事力で牽制。各大国は互いに懸念と警戒を抱き、軍事力を発展させて牽制した。活発な外交を展開し、頻繁に協議を行い、時に激しく論戦を交わし、時に妥協、和解した。現在はアジア太平洋地域が世界の焦点となっている。国家の領土主権を守ることにおいて、中国は強暴な勢力を恐れず、向かい風の中を突き進み、勇敢に対処した。一方で、紛争の平和的解決と共に、米国との新型の大国間関係の構築を主張した。