冬も活発な中国外交
以前は冬は外交のオフシーズンであることが多かった。だが今や中国外交は冬でも活発だ。(文:華益文・国際問題専門家。人民日報海外版コラム「望海楼」掲載)
12月上旬のわずか1週間に、キャメロン英首相、エロー仏首相、バイデン米副大統領が相次いで訪中。その前の半月間には中国・EU定期首脳会議、中国・中東欧諸国首脳会議、上海協力機構首相会議が中国、ルーマニア、ウズベキスタンで相次ぎ開催された。
これは10月に習近平国家主席と李克強総理による相次ぐ東南アジア訪問、APEC首脳会議とASEAN関連首脳会議への出席、ロシア、インド、モンゴル首相による同時期訪中によって周辺外交が盛り上がりを見せたことに続く、新たな外交活動の活発化だ。
対中協力の拡大が、こうした国々の首脳による訪中の基調だ。こうした国々としては雪中に炭を送るものもあれば、錦上花を添えるものもある。現在に着眼したものもあれば、未来に目を向けたものもある。強みによる相互補完のものもあれば、強いもの同士の連合もある。
キャメロン首相は中国による英国のインフラへの投資の増加を歓迎するとともに、国際金融の世界における英国の強みを活かして、人民元の国際化加速の過程から利益を得ることも期待した。エロー首相は高速鉄道、原子力、宇宙開発分野での中仏協力を揺るぎないものにすること以外に、エコ都市、持続可能な発展、省エネ・環境保護、衛生、現代農業など新興分野での一層の協力開拓も期待した。
バイデン副大統領は具体的協力分野について話し合うために訪中したのではないが、訪中時に双方が発表した「中米の経済関係の強化に関する共同状況説明」は、次の段階の経済貿易協力の推進のロードマップを示した。
各国指導者は訪中時にあらゆる技量を発揮して、パブリック・ディプロマシーを通じて中国民衆との関係を近づけようとし、中国に対する積極的な姿勢を示した。