2013年、中国人の生活を変えた出来事
毎年、新たな出来事が人々に変化を促し、その後の人生を様変わりさせてしまうような影響をもたらすものだ。2013年も例外ではない。謝さんはスマートホンを通じて新たな生活を発見した。仕事をやめて起業した李晨さんは新会社を一日で登録した。学生の羅さんは、北京の煙霧に耐えきれず、卒業後も大都市に残るという希望を捨てた。李紅さんは、息子に妹を作ろうか悩んでいる。新華網が伝えた。
▽インターネット:指で動かす便利な生活
湖南省の謝さんがスマートホンを操作して、満期になった10万元の一年定期預金を「阿里巴巴」(アリババ)の新サービス「余額宝」に移し、これで毎年「少なくとも1500元は多くもらえる」と計算している時、北京の唐さんは旅行サイト「e-long」の携帯アプリで海南省三亜のホテルを予約し、一家で過ごす暖かい休暇の計画を進めている--。
今年、新たに打ち出された「余額宝」の規模は1千億元を突破し、ユーザーは3千万人に達した。オンラインマーケットの「アリババ」は「独身の日」(11月11日)に350億元を上回る一日の販売額を記録した。検索サイト「百度」は財テクサービス「百度百発」を打ち上げた。2013年は、インターネット関係のニュースが飛び交う年となった。どの業種もインターネットの大きな波に飲み込まれつつあり、ある業界人は「インターネットがすべてを覆し、改造している」と語っている。
モバイルインターネット技術の進歩と普及によって、この一年で、財テクからショッピング、支払い、病院の予約、ホテルの予約、ローンの借り入れまで、従来はあちこちに分散して面倒だった事柄が、小さなスマートホンで簡単に実現できるようになってしまった。「指をちょっと動かすだけで便利な生活が実現できる。技術は本当に生活を変えつつある」と謝さんは感嘆の声を上げる。
変化はこれでは終わらない。近い将来には、ウェアラブルデバイスやインターネットテレビ、NFCモバイル支払い、O2Oなどの新たなデバイスやアプリケーションが庶民の生活に入りこみ、人々の行動様式に新たな変化がもたらされる見込みだ。
▽起業:会社登録が一日で完了
「以前と比べると気遣いも多い。でも自分のためにやっていることなので、疲れても苦にならない」。深セン市に住む李晨さんは今年、昔から温めていた起業の夢を実現した。だが意外だったのは、ほかの起業家から「手続が面倒くさい」と聞かされていた会社の登録が一日でできてしまったこと。「事前審査が取り消されたので、営業許可が出たらすぐに経営できる。あれこれ待つ必要はなかった」と李さんは語る。
10月25日、国務院常務会議は、起業登録資本の登録制度改革の推進を指示し、起業条件を大きく緩和した。さらに年度報告制度の実施や市場主体の住所登録条件の緩和、信用体系建設の強化、登録資本の払込登録の承認登録への変更などの推進を打ち出した。
専門家によると、工商登録制度の改革は、投資者の起業コストを引き下げ、投資の積極性を引き出し、さらに多くの就業や起業のチャンスを作り出し、とりわけ新技術・新産業・新業態などの新興生産力の発展に有利なもので、ビジネスを大きく活性化するものとなる。
改革はすでに効果を上げ始めている。今年第3四半期、全国の新設市場主体の数と新登録資本(金)の額は昨年同期比17.9%と37.6%の増加となった。このうち私営企業は急速な伸びを保ち、成長速度は引き続き高まり、私営企業の数量と登録資本(金)の伸び幅は同比31.4%と46%に達した。