中国、新たな南極観測基地の建設を計画
中国第29次南極観測隊はこのほど、南極ロス海地域における新観測基地建設予定地の調査測量を終え、8日にロス海を離れ、オーストラリアのホバート港へ向かった。観測隊の曲探宙隊長によると、中国は第12次五カ年計画(2011-2015)期間中、南極観測の需要を満たすべく、観測基地を1-2カ所新たに建設する計画だ。新華網が伝えた。
ロス海地域における新観測基地の用地選定業務は昨年12月30日に始まり、南緯74度55分、東経163度42分の周辺地域にて地質構造の調査や自動気象観測ステーションの建設、空撮、大気のサンプリング、水深測量などの作業が進められてきた。また、一部の隊員は付近にある韓国のチャンボゴ基地やイタリアのマリオ・ズッケリ基地を訪問し、学術面や基地建設面での交流を行った。
曲隊長によると、この地域は各国の観測基地が集中する地域の1つで、韓国とイタリアの観測基地の他にも、新観測基地の予定地から南へ300キロの地点には米国最大の南極観測基地・マクマード基地がある。調査測量の結果、この地域は氷河学の研究に適しているほか、空港を建設する条件も整っており、様々な研究の需要を満たすことができることがわかった。
観測隊はすでに中山基地から崑崙基地間の内陸地域および、ロス海地域の2カ所における新観測基地の用地選定を終えている。クイーンモードランド地域とキングジョージ島内陸地域での用地選定は引き続き行われている。
科学調査船「雪竜号」はロス海を離れて再び偏西風帯を通り抜け、19日にオーストラリアのホバート港に到着し、燃料や淡水などの補給、人員交代などを行う予定。(編集SN)
「人民網日本語版」2013年1月8日