東電、7千億円追加支援を申請 賠償額、3兆2千億円に
東京電力は27日、福島第一原発事故で被災した人たちへ支払う賠償金に充てるため、原子力損害賠償支援機構に対して6968億円の資金援助を申請した。再建計画で2兆5463億円と仮置きしていた賠償額は、3兆2430億7900万円に膨らむ。
東電が追加支援を申請するのは、昨年12月と今年3月に続き3回目。年明けから不動産への賠償が本格化するため、再建計画で見込んでいた賠償額よりも増えた。原資は税金で、東電は将来、もうけから返さなければならない。
また東電は同日、来年1月末までに支払う賠償の手持ち資金として、2503億円を原賠機構から受け取ったとも発表した。資金を受け取るのは12回目で、これまでに受け取った手持ち資金は1兆7490億円になった。
これらの金額には、いくらかかるかも見通せていない除染の費用は入っていない。東電は11月、除染や廃炉費用が10兆円を超えるという見通しを示し、政府に費用の一部を負担することなどを柱とする支援の拡大を求めている。
asahi.com 2012年12月28日
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