中国人だらけの学校に留学する中国人 「中華街留学」が問題に
「2012年中国留学発展報告(以下『報告』)」の統計データによると、2010年に米国で学ぶ外国人留学生の数は、初めて中国人がインド人を上回り最多となった。カナダ、ロシア、日本の各国でも、中国人留学生数は、出身国別でトップに立っている。人民日報海外版が伝えた。
■中国人学生の人気留学先国ベスト4 米国・英国・オーストラリア・カナダ
報告によると、米国は引き続き、中国人学生の間で最も人気が高い留学先となっている。2位以下は、英国、オーストラリア、カナダが続いた。私費中国人留学生の留学先の中でこの4カ国が占める割合は75%に達した。専攻学科について見ると、中国の大学学部に通う中国人大学生のうち、約半数は経済・金融・管理学科を専攻している。海外の大学院で学ぶ中国人留学生の専攻内容も、基本的にほぼ同じだった。
英国を例に挙げると、某メディアが2011年に報じた関連データによると、英ウェストミンスター大学国際マスコミ学科では、中国人留学生が在籍学生全体の5割以上を占めた。また、ロンドン芸術大学でファッション・ビジネスを専攻する外国人留学生のうち、中国人留学生の占める割合が最も高い。
中国の民間教育サービス最大手「新東方教育科技集団」の周成剛・執行役員が執筆した文章「旧海外留学組の視点から:今の中国人留学生に欠けているもの」がこのほど、「文匯報」紙上に掲載された。周氏は、同文章で、上述の現象について、「留学先の学校選択に関し、例えば、中国人に名の知れたカナダ・トロント大学は、海外在住中国人の間では、『清一色』(すべて、例外なくの意味)華人の大学という意味で、『清華大学』と冗談半分で呼ばれ、中国人の学生たちが入学申請に殺到している。実際、こうした『有名校』は少なくない」と書いている。
■一部の学校・専攻に集中する中国人留学生
中国人留学生が一部の学校や専攻に集まる原因は、一体何なのか。中国人学生が留学先で、「まるで中国人クラスに入ったよう」と感じるような状況は、一体どのようにして生まれたのだろうか?