国際通貨基金(IMF)の内部監査を行う独立政策評価室(IEO)が現地時間19日に発表した報告書によると、IMFは米国にそそのかされ頻繁に中国経済政策の「あら探し」をし、世界経済の問題の多くが米国などの先進国によるものであることを無視している。ワシントン・ポスト紙は、「IEOの報告書によると、IMFはこのほど中国の外貨準備高を調査し、『外貨準備高のゆるやかな増加は、貿易黒字によるものか、人民元相場が過小評価されているためである』と称したが、この結論にはまったく説得力がないことがわかった」と報じた。同紙はG24のアマール・バタチャルヤ事務局長の発言を引用し、「IMFの外貨準備高に対する調査には政治的な傾向があり、米国が中国の金融政策に圧力を加えるための口実になっているようだ」と報じた。環球時報が伝えた。
同報告書はIMFはの内部で波乱を巻き起こした。IEOは、IMFの外貨準備高の調査は「場当たり的な解決」に過ぎず、一部の国家の外貨準備高蓄積の真の原因を無視し、米国等の先進国の政策が金融安定にもたらす脅威を無視していると指摘した。中国やブラジル等の発展途上国は、米国の金融緩和策により、世界市場にドルが氾濫し混乱が生じるとしている。IEOは、「IMFは外貨準備高ではなく、世界の流動性および資本の流れの不安定化といった深刻な問題に注目するべきだ」と主張した。同報告書は、「IMFの中国に関連する多くの報告の中で、深刻な為替操作が取り上げられているが、その視線を急に外貨準備高の方に向けた。これは中国との貿易不均衡問題を強調しようとする米国に協調しているようであり、差し迫った問題を解決しようとするものではない」とまとめた。ワシントン・ポスト紙は、「同報告書は、IMFの主要加盟国の政治指導者による、非政治組織の公正に見える分析に対する影響力を示すものだ」と伝えた。
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