観光部門はこのほど、地中海郵輪旅行社(上海)有限公司が、上海自由貿易区において中外の合弁旅行会社としては初めて海外旅行業務取扱資格を取得したと発表した。これ以前、中国で同資格を取得した合弁旅行会社は3社のみだった(いずれも2011年に取得)。数が少ないため、中国の旅行会社に対して実質的な市場競争を形成していなかった。
中国の規定によると、旅行会社(国内・合弁含む)が海外旅行業務取扱資格を得るためには、企業設立から2年以上が経過し、不良記録がないことが条件となる。また、過去2年間の業務量、登記資本金などについても厳しい条件が設定されている。しかし、自由貿易区の細則では経営年数に関する制限がないため、業界内では、海外旅行業務取扱資格の取得条件が緩和されたと見られている。
観光業界の関係者は「我々は自由貿易区の緩和的な環境を利用し、アメリカン・エキスプレス社やドイツのTUI社といった海外の有名な旅行会社を誘致し、中国国内での業務展開を促進したいと考えている。このほか、CEPA(経済貿易緊密化協定)を利用し、香港の旅行会社の大陸部市場の開拓を後押ししたい」と語った。
▽娯楽:海外のゲーム機が年内にも発売へ
上海自由貿易区に入居した中国のニューメディア企業・百視通公司はこのほど開催した業績説明会で、「当社とマイクロソフトの提携による『家庭用ゲーム・エンターテイメント』プロジェクトは、年内の商品販売を目指している」と語った。
マイクロソフト社のゲーム機「Xbox」は、両社の提携の重点となると見られている。国務院弁公庁は今年年初に、外資系企業が自由貿易区内でゲーム設備の生産および販売を行うことを許可するという通達を行った。これにより、13年あまりにわたる中国の海外ゲーム機販売禁止令が正式に解かれたことになる。
百視通の陶鳴総裁は「当社は現在マイクロソフトと交渉を進め、プラットフォームの建設、ゲームの翻訳、中国語音声識別といった各準備作業を進めている。これまで中国ではゲーム機の販売が規制されていたため、多くの人がネットゲームを遊んでいた。XBoxをキャリアとし、従来のテレビに全く新しい機能を付加することで生まれるエンターテイメントの空間は非常に大きい。XBoxの販売規模は、コピー版のセットトップボックスやローエンドのセットトップボックスよりも大きいと予想される。コンテンツ面では、太極拳などの中国伝統文化を取り入れたゲームを開発する構想がある」と述べた。(編集SN)
「人民網日本語版」2014年4月16日