中日関係悪化以来、いつになったら両国関係を修復できるのかが大いに注目されている。現時点では、両国関係は依然「真冬の季節」にあり、「春」を迎えるどころか、緩和の兆しも全くない。いつも「口は悪いが悪気はない」安倍政権を前に、中国側は領土主権と歴史に関わる問題ではいかなる譲歩もしないとすでに繰り返し表明している。逆に日本側にとって、中日関係の修復は切迫性を増しているように見える。新華網が伝えた。
共同通信によると、日本の菅義偉内閣官房長官と岸田文雄外相は8日、来日した胡徳平元全国政協常務委員と会談し、中日関係の修復と中日対話の促進を望む考えを共に表明した。内閣官房長官は日本の内閣において、首相に次ぐ最も重要な閣僚だ。胡氏は今回、招待を受けて民間交流活動に参加するだけだったが、内閣官房長官や外相という日本の高官と会談することができた。これは日本側が今回の訪問を重視し、この機を借りて中国側に友好的なメッセージを伝えたいと望んでいることを十分に証明している。
他にも例はある。日本の木寺昌人駐中国大使は8日の「桜を観賞する会」での挨拶で、中日関係が依然困難な局面に置かれていることを率直に認めたうえで「両国関係の春ができるだけ早くやってくることを望む」と述べ、中日関係改善を願って来賓らと共に乾杯した。木寺大使は先月のインタビューで「日中関係が困難だと、大使の仕事は難しい」と感想を述べた。木寺大使の「訪問外交」は、地方政府指導者でさえなかなか会えないため、微々たる成果しか上がっていないという。
高官が中国側と対話する善意を繰り返し表明しているほか、安倍晋三首相も最近不当な言動を多少控えている。3月14日には参院予算委員会で「村山談話」について「歴史認識に関して、われわれは歴代内閣の立場を全て受け継いでいる」と明確に表明した。共同通信が11日、複数の首相周辺の話として報じたところによると、安倍首相は21~23日の春季例大祭期間に靖国神社を参拝しない方針だ。オバマ米大統領の訪日を控えていることから、参拝見送りに米国への考慮があるのは当然だが、すでに膠着状態に陥った中日関係、中韓関係に火に油を注ぐ余裕がないことも示している。
中日関係修復の問題において、日本はずっと「二枚舌」であり、言行不一致が常態となっている。だが各方面から圧力がかかるに伴い、中日関係悪化のもたらす「身を切るような痛み」を日増しに感じ、できるだけ早い中日関係修復に向けて一歩を踏み出す意向を徐々に示している。