古代の伝説中の帝王で、中華民族の祖先と考えられている炎帝と黄帝を研究する福建省炎黄文化研究会の蒋濱建・理事は最近、日本の国立国会図書館に所蔵されていた「亜細亜大観」(1942出版)が贈呈されたことを明らかにした。同書には、当時の福建省福州市を捉えた写真10枚が含まれている。福州晩報が報じた。
蒋理事によると、白黒の同写真10枚には全て日本語で説明が加えられている。写真の題はそれぞれ、「福州の景観」、「馬尾の風景」「万寿橋の景色」「城内の于山」、「疍船と婦人」、「閩江の竹筏」、「涌泉寺の壮観」、「山中の古塔」、「郊外の風景」、「楊水試験」。
これらの写真は、諜報機関であったことが確認されている亜細亜写真大観社の撮影記者だった島崎役治氏が撮影したもので、1942年に同社から出版された。同書の福建省に関する概説には、地形などの軍事的に必要な資料のほか、冠婚葬祭の習慣や商業、サービス業、交通運輸などに至るまで含まれており、同省の全体像を徹底して描写。偵察範囲が広域に至っていたことを物語っている。ここからも、日本が中国を侵略しようという野心に燃えていたことが窺い知れる。 (編集KN)
「人民網日本語版」2014年3月12日