国家衛生・計画生育委員会など4部門がこのほど発表した「職業病の分類および目録」によると、エイズ、白斑(はくはん)、騒音性難聴などが、新たに「職業病」のカテゴリーに組み入れられた。北京青年報が報じた。
職業病とは、企業、国家部門、自営経営体などの職場で、就労者が勤務時間中に、粉塵、放射性物質、その他の有毒・有害物質に接触することで引き起こされる疾病を指す。「職業病予防・治療法」と「労災保険条例」の規定によると、労働者が職業病と診断を受けた場合、相応の待遇・補償が適用される。
医療従事者や警官は、執務中にHIVウイルス保有者に接触し、職業的曝露によってHIVに感染するリスクがある。2011年の衛生部門統計データによると、中国における職業的曝露によるHIV感染の中で、医療機関で患者に手術や医療行為を行う際に医療従事者が感染するケースが7割近くを占めた。元衛生部は、治療中の感染事故を予防し、医療従事者の心配を軽減する目的で、エイズを職業病に組み入れることを提案していた。
今回の「職業病の分類および目録」の改定は、石炭・冶金・非鉄金属・機械加工各業界の生産ラインで働く作業員が主な対象となっている。「高濃度ラドンの被曝による鉱山労働者の肺がん」が放射性がんのカテゴリーに組み入れられたほか、「インジウム化合物による中毒」など5種類の化学物質中毒が職業性化学物質中毒に、「長時間の圧迫によって生じる手作業研磨作業員の大腿静脈血栓症、大腿動脈閉塞症リンパ管閉塞症」がその他の職業病に、それぞれ組み入れられた。
このほか、「白斑」、「騒音性難聴」「レーザーによる眼部(角膜、水晶体、網膜)損傷、凍傷が、職業性皮膚病や職業性耳鼻咽喉口腔疾患のカテゴリーに組み入れられた。改定版「職業病の分類および目録」に指定された疾病は、115種類から132種類に増えた。(編集KM)
「人民網日本語版」2014年1月1日