今月4日、「地球が最も暑い1日」が記録された。同日の地表から2メートルの世界平均気温は17.18度で、1979年の記録開始後で17度を超えるのは2回目となり、記録を取り始めてから世界の平均気温が最も高い1日となった。
人類が安全に過ごせる気温の限界は何度なのだろうか。英ローハンプトン大学の研究によると、人類が耐えられる限界の気温(UCT)は40−50度の間と見られる。そして、新陳代謝の上昇を招く気温と各個体の温度の変化を把握することは、仕事や運動、観光などに際して参考になる重要な目安になるという。
研究によると、人は40−50度の環境に置かれると、安静時代謝率(RMR)が上がる可能性がある。RMRは、身体機能の正常を保つためにはどの程度のエネルギー消費が必要かを示す指標で、分かりやすく言えば、安静時に消費する最小エネルギーのことだ。
実験によると、人が40度以上の気温に置かれるとRMRが上がる。気温40度・湿度25%の場合、被験者の代謝率はベースライン(正常水準)と比べ平均で35%上がる。気温50度・湿度50%の場合、人の核心温度は平均1度上がり、新陳代謝率はベースラインと比べ48%上がり、心拍数は64%上がる。研究者によると、これは気温が高いほど身体が正常な機能を保とうと努めることを意味するものだという。
また、研究者は心エコー図もしくは心臓超音波により、24人の被験者について、気温50度・湿度25%の状態における心臓の動きを調べた。その結果、女性の心拍数が平均して男性よりも大幅に上がった。これは女性の体の余った熱を放つ効率が低いことを示していると考えられる。(編集YF)
「人民網日本語版」2023年7月12日