2020年省区市レベルの両会(人民代表大会・政治協商会議)が相次いで開幕し、19年の業績が公開されるとともに、各省区市の今年の経済社会発展目標も次々に発表された。中国新聞網が伝えた。
19年には、多くの省区市で経済規模が新たな段階に突入し、国内総生産(GDP)が10兆元(1元は約16.0円)を超えた省区市が初めて誕生し、さらにもう1省が後に続く見込みだ。
1月14日、広東省政府活動報告は、「速報値の予想では、広東省19年のGDPは10兆5千億元を上回り、前年比6.3%前後増加した」と指摘した。
1月15日、江蘇省政府活動報告は、「江蘇省19年のGDPは6.4%前後増加し、規模は10兆元前後に達すると期待される」とした。
全国トップクラスの経済大省として、広東、江蘇の19年GDPは前年に続いて勢いよく伸び、他の省区市を大きく引き離した。
これと同時に、他の省区市でもGDP規模が新たなステージへ飛躍した。このうち浙江省は初めて6兆元を突破して同6.8%増加し、河南省は5兆元を突破して同7%以上増加し、湖北省は初めて4兆元を突破して同7.8%前後増加した。
多くの省区市が20年のGDP成長率目標を引き下げ
現在、国際的環境をみれば不安定要因と不確定要因が増大し、グローバル経済貿易の成長は鈍化を続け、中国経済にかかる下ぶれ圧力も依然として大きい。こうした状況の中、多くの省区市は20年のGDP成長率目標を19年より引き下げた。
このうち西蔵(チベット)自治区は目標を9%前後とし、これまでに目標を明らかにした省区市の中で最高だが、19年の10%前後よりは低くなった。貴州省は19年の9%前後を8%前後に引き下げた。
北京市、上海市、広東省の目標はいずれも6%前後で、19年の6-6.5%を調整した。江蘇省は6.5%以上から6%前後に引き下げた。
このほか省区市の中には目標を19年のまま据え置いたところもある。
据え置いた省区市は、重慶市の6%、河北省の6.5%前後、内蒙古(内モンゴル)自治区の6%前後、新疆維吾爾(ウイグル)自治区の5.5%前後、吉林省の5-6%などで、いずれも2019年の目標値と一致している。
一方、天津市は全体の流れとは逆に目標値を引き上げ、19年の4.5%前後を20年は5%前後とした。(編集KS)
「人民網日本語版」2020年1月17日