北京の故宮がこのほど打ち出した旧暦大晦日の夜に家族で食べる年夜飯(年越し料理)が話題となっており、「故宮の年夜飯、1卓6688元」というワードが12日、ネット上の人気検索ワードトップに躍り出た。正確に言うならば「年越し料理」を提供するのは故宮の角楼レストランで、料金は10人1卓6688元(1元は約15.8円)、1人追加ごとに680元加算されるという。中国新聞社が報じた。
北京故宮角楼で雪景色を鑑賞する観光客(撮影・蒋啓明)。
記者が故宮角楼レストランに電話で問い合わせたところ、対応したスタッフは、「年越し料理」の予約を受けていることを認めた。予約対象期間は、「小年夜(旧暦大晦日の約1週間前。今年は1月17日)」から旧暦1月15日(2月8日)までで、すでに予約は全て埋まってしまっているという。
故宮角楼レストランは、故宮博物院の出口にある神武門の外にあり、昼間は各種軽食を提供している。同レストランは、故宮入場券が必要なエリアの外にあり、故宮の参観に関わりなく、誰でもここで食事することができる。2019年3月、同レストランでの火鍋の提供が物議を醸し、故宮側が「この火鍋はホットプレートを使用しており、炭火を使った火鍋ではない」と正式に表明したものの、結局は火鍋の提供は中止となった。
今回、約7千元の年夜飯が打ち出されたことで、一部のネットユーザーから、「故宮は商業化し過ぎているのでは?」という疑問の声が挙がっている。だが、大半のネットユーザーは、「地理的な相場を考えると、この値段は決して高くはない。北京にある数多くの高級レストランの年夜飯はいずれも故宮より高い値段を出している」という意見だった。また、あるネットユーザーが、「この界隈なら全然高くはない。ただ大袈裟に言われているだけだ。ところで、ここでは、宮廷の女官が料理を出してくれるのだろうか?」というユニークなコメントを投稿したところ、1万4千件の「いいね!」が寄せられていた。(編集KM)
「人民網日本語版」2020年1月13日