中国の調査機関・胡潤研究院は9日、「2019年胡潤中国トップ500民間企業」ランキングを発表した。それによると、1位は阿里巴巴(アリババ)で時価総額は3兆8千億元(1元は約15.8円)、2位は騰訊(テンセント)で2兆9千億元、3位は中国平安保険で1兆5千億元だった。「中新経緯」が伝えた。
関連の報告によると、同研究院が中国民間企業のランキングを発表したのは今回が初めてのことだ。ここの「中国民間企業」とは、本社が中国大陸部にある非公有制企業を指す。時価の計算方法は、上場企業の場合は2019年11月29日の株価終値で計算し、非上場企業の場合は同業の上場企業を参考にして時価を見積もった。
同報告によれば、今回のランキング入りの最低ラインは140億元で、500社の時価総額を合わせると36兆元に達し、中国の18年の国内総生産(GDP)の4割に相当し、時価の平均は710億元だ。調査機関・胡潤百富のルパート・フージワーフ会長兼首席調査研究員は、「トップ500社のうち、3分の2が上場企業、残り3分の1が非上場企業か部分的に上場している企業だ。50数社は国有企業から経営体制を変更した企業で、全体の1割以上を占め、これには格力電器や双滙などが含まれる」と述べた。
ランキングをみると、トップ10社には順に、アリババ、テンセント、平安保険、華為(ファーウェイ)投資持ち株(時価総額1兆2千億元)、アント・フィナンシャル(1兆元)、美団点評(5500億元)、字節跳動(5300億元)、恒瑞医薬(3800億元)、美的集団(3770億元)、滴滴出行(3600億元)が並び、トップ10入りのハードルは10年前の540億元から約6倍上昇して3600億元になった。この10社の本社所在地は広東省が4社と最も多く、次は北京市の3社、3位は浙江省の2社だった。また8社が新興産業の企業で、EC、メディア・エンターテインメント、総合健康の分野に分布する。
地域別にみると、500社のうち北京にある企業が最も多く101社を数えた。2位は上海市の67社、3位は深セン市の63社、4位は杭州市の29社、5位は広州市の28社、6位は蘇州市の10社、7位は成都市と南京市のそれぞれ9社、9位は合肥市と紹興市のそれぞれ8社だった。北京・上海・深センのランク入り企業は新興産業ではメディア・娯楽、総合健康、先端製造業を中心とし、従来型産業では不動産業の占める割合が最も高かった。