イランとの対立激化 米国の一方的軍事介入は支持されず

人民網日本語版 2020年01月06日10:41

どの国も国際平和・安全を維持する責任を担っている。武力を乱用するいかなる行為、軍事的冒険を犯すいかなる行為も、国際社会にとって受け入れられないものだ。現在国際社会は、米国が3日にイラクの首都バグダッド国際空港で実行したロケット弾襲撃のもたらす結果を憂慮している。米国とイランの真っ向からの対立が軍事的衝突へと急速にエスカレートする危険性によって、ただでさえ非常に複雑で困難極まる中東情勢に新たな変数が突如として増えた。(人民日報「鐘声」国際論評)

困難な局面と難題を前に、客観的で公正な立場を堅持し、公正な道理と正義の原則に従って初めて、問題の解決策を見出すことができる。正に中国側が主張するように、各者は国連憲章の趣旨及び国際関係の基本準則をしっかりと遵守すべきであり、イラクの主権・独立と領土的一体性は尊重されるべきであり、中東・湾岸地域の平和と安定も維持されるべきだ。

国際社会から上がる正義の声は、平和と安定を維持する勢力を代表している。「ロシアは他国の主権の乱暴な蹂躙、特に一方的な軍事行動に反対する」「フランスは国際関係における武力の行使に反対する」「イラクの不安定な状況に対して米国は責任を負う。米側の政策には情勢を緊張させ、地域各国で衝突を助長する狙いがある」……国際社会は米側の一方的な武力行為に反対している。米国民の間では不満の声も高まっている。4日にワシントンやシカゴなど米国各地で反戦デモが行なわれ、人々は「イランに戦争や制裁を発動するな!」「イラクから米軍を撤退しろ!」「正義ではないし、平和もない。米国は中東から撤退しろ!」などのスローガンを声を大にして叫んだ。Chicago Council on Global Affairs(CCGA)の以前の調査では、米国人の半数近くが「軍事介入によって国はもっと安全でなくなる」と考えている。これは一方的な軍事介入が自国にも相手国にもマイナスであり、ましてや支持されないことを十分に物語っている。

米国のイランとの対立解消が軍事攻撃や最大限の圧力によって実現することはあり得ない。米国のイラン核合意からの一方的離脱、対イラン制裁の再開以降、両国関係は悪化の一途を辿っている。特に昨年5月以降、米国はイランに対する最大限の圧力を強化した。イラン核合意は多国間外交の重要な成果であり、各国の心血が凝聚されており、中東の平和と安定を維持するうえでの重要な支えでもある。現在、各国は緊密に意思を疎通して、襲撃事件がイラン核合意の履行に影響を与えないようにするべきだ。政治的手段によって平和的解決を後押しして初めて、暴力によって暴力を制す悪循環を防ぐことができる。包摂的な精神で対話と協力を推進して初めて、持続的な対立解消策を見出すことができる。

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