武漢の原因不明の肺炎、「新型コロナウイルス」と初歩的に判定

人民網日本語版 2020年01月10日08:50

湖北省武漢市で感染が拡大している原因不明のウイルス性肺炎の病原体の解明に、新たな進展が得られた。初歩的な判定を担当した専門家チームは9日、今回感染が拡大している原因不明の肺炎の病原体は、新型コロナウイルスであるという結論に至った。また、「今後さらに、病原学の研究や疫学の調査と臨床の経過観察を総合して専門家による研究・判定を進めていく必要がある」としている。中央テレビニュースが伝えた。

2020年1月7日午後9時の時点で、研究室で新型コロナウイルスが検出され、同ウイルスの全ゲノム配列の解析結果が獲得された。

コロナウイルスは、主に、呼吸器官や腸の疾病を引き起こす病原体だ。このウイルスの粒子の表面には、規則正しく並んだ突起が数多くあり、ウイルスの粒子全体が王冠のような形をしていることから、「コロナウイルス」と名付けられた。コロナウイルスは、人のほか、ブタ、牛、猫、犬、テン、ラクダ、コウモリ、ネズミ、ハリネズミなどさまざまな哺乳類や多くの鳥類も感染する。

現在までに人に感染するコロナウイルスとしてすでに判明しているものは計6種類あり、うち4種類は、人が感染するケースは比較的多いが、病原性は低く、感染しても普通の風邪のように呼吸器官に軽い症状が出るだけで済む。だが、残る2種類のコロナウイルスは、「重症急性呼吸器症候群」と「中東呼吸器症候群」、つまりSARS とMERSと呼ばれるもので、深刻な呼吸器系疾患を引き起こす可能性が高い。今回武漢で感染が広まった肺炎を引き起こした新型コロナウイルスは、すでに発見されている人が感染するコロナウイルスとは異なるタイプであり、このウイルスに対するさらに深く掘り下げた研究と分析が必要だとみられている。(編集KM)

「人民網日本語版」2020年1月10日

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