香港特別行政区の林鄭月娥行政長官は9日、中央人民政府駐香港特別行政区連絡弁公室(中連弁)の主任に新任した駱恵寧氏と会談した。両氏は現在の香港情勢及び各自の法に基づく職責履行について存分に意見を交換した。新華社が伝えた。
林鄭氏は駱氏の就任を改めて歓迎し、「駱氏は就任間もないが、すでに香港の状況を熟知している。今後意思疎通と協力を強化し、内陸部と香港に関する各取り組みを推進することを期待する」と表明した。
林鄭氏は過去2年余りの特区政府の取り組みや昨年6月以降の条例修正による社会的不安定について説明。両氏は「香港は過去7カ月、復帰以来最も厳しい状況を経験し、社会各方面に極めて大きな影響を与えた。社会秩序の早期回復が市民たちの共通した願いだ」との認識を示した。
林鄭氏は「特区政府は基本法及び『一国二制度』の方針に従い、全力で暴力を阻止し、法治を守り、速やかに香港が現在の難局から脱するようにする」と表明。「現在の厳しい経済状況を受けて、一般市民とりわけ末端市民の生活に困難が生じる可能性がある。特区政府は市民の困難を解消する措置を積極的に検討し、打ち出す」とした。
駱氏は「2018年末に山西省代表団を率いて香港を訪れ、企業誘致について林鄭長官と友好的に意見交換した際、林鄭氏長官の有能さに深い印象を受けた」と表明。「昨年の条例改正による騒動以来、林鄭長官は特区政府を率いて責任を持って職務を全うし、全力で暴力と混乱を制止し、情勢を安定化させ、コントロールし、企業を支援し、市民の困難を解消する一連の措置を打ち出し、苦しくも有効な働きを多くしてきた。行政長官の勇気と責任感に敬意を表す。中央政府駐香港連絡弁公室はこれまでと同様に、行政長官と特区政府による法に基づく施政を充分に尊重し、全力で支持する」と述べた。
両氏は▽中央の指示に従い「一国二制度」をさらにしっかりと貫徹し、香港の長期的な繁栄と安定を維持する▽暴力と混乱を制止し、秩序を回復する取り組みをさらに進め、香港の法治を守る▽経済発展と民生改善をさらに進め、「粤港澳大湾区」(広州、仏山、肇慶、深セン、東莞、恵州、珠海、中山、江門の9市と香港、澳門<マカオ>両特別行政区によって構成される都市圏)の建設を推進する▽意思疎通と協力を一層強化し、より良く職責を尽し、共同で香港の事をしっかりと処理する――ことについても話し合った。(編集NA)
「人民網日本語版」2020年1月10日