父親世代のアンティークや高級車、腕時計からジェネレーションZ(1990年代後半-2010年生まれ)のランニングシューズ、ゲームガジェットにレゴブロックまで、人類の収集癖は停滞することなくむしろますます過熱する一方であることを歴史は証明している。そしてそれはより広大な市場とビジネスチャンスの可能性をもたらしている。
中古フリマアプリ「閑魚」が発表した年度中間報告の統計データによると、「閑魚」プラットフォームでこの1年間にボックス入りの「ガチャガチャ」である「盲盒(blind box)」を取引したマニアは30万人に上り、アプリ上に1ヶ月に出回った「盲盒」の数は前年比320%増、最も人気がある「盲盒」の価格は39倍にまで暴騰した。
「盲盒」にハートを掴まれた熱心なファンは増える一方だ。ある夫婦は、4ヶ月間に20万元(1元は約15.3円)を「盲盒」に費やし、ある60歳のマニアは、「盲盒」に年間 70万元以上を投じた。
「盲盒」はその名の通り、買うときには中に何が入っているのかわからない。料金を払い、出てきたボックスを開いて初めてその中身を知ることができる。そのボックスの中身は、ほとんどがセット販売されている人形のフィギュアだ。フィギュアは、アニメ・漫画や映画・テレビ作品関連のものや、デザイナーが盲盒向けにデザインしたキャラクターで、ソニーエンジェルやレゴミニフィギュア、ポップマートなどはそうしたキャラの中でも特に人気が高い。