中国が「移動する中国」と呼ばれる理由

人民網日本語版 2019年09月16日11:25

天津の高速鉄道用停車場を発車する「復興号」(資料写真)。

「移動する中国は、繁栄と発展の活力に満ちている。我々は皆努力し奔走しており、我々は皆夢追い人だ」。これは習近平国家主席が2019年の新年の祝辞で述べた深い感情の込められた言葉だ。(文:彭心韞)

農村から都市へ、人々は天井板を突破して、新天地を切り開いている。都市から農村へ、人々は起業し、故郷の建設に携わっている。SymbianからHarmonyへ、科学技術は自立化している。配給切符と引き換えの買物からネットショッピングへ、現金支払いから顔認証決済へ。白黒テレビからVRへ、1Gから5Gへ。パスポートを取得すれば思い立った時に海外旅行に行け、航空券一枚で世界へ。全面的な対外開放、グローバル化の促進。これらは全て移動だ。

領土が広大で、規模が膨大で、人口が多い、これほど大きな中国が「移動する中国」となることができたのはなぜか?その背後にある秘密と啓示は何か?

■改革開放が移動を阻む制約を打破

移動する中国は改革開放と経済発展に伴って出現した。1980~90年代、広東省へ南下する緑色の旧式列車はどの便もすし詰めだった。改革開放の最前線である広東省は、中国で最も移動人口の多い省となった。四川省の若い女性、胡小燕さんが故郷を離れた当初の目的は、お金を稼いだ後に帰郷して借金を返済することだった。だが改革開放が彼女に運命を変える機会を与えた。胡さんは現場の労働者から管理職への階段を一歩一歩上り、2008年には高得票で全人代代表に当選。2012年からは佛山市三水区総工会の一員として、引き続き出稼ぎ労働者のために代弁している。

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